めーわくなはなしや

■モリ夫さま

マイスウィートが禁煙を始めて早1ヶ月。

据え膳きっちり食う男ゆえにその達成感は、計り知れない。

しかも、誰の協力も無く（もちろんワタシからも）、何の補助も無く、なし得たこの結果にかなりご満悦の模様。

しかもしかも、禁断症状も無くむしろ幸福感に浸りきっている。

「タバコに振り回されない生活って素晴らしいよなっ」

あ、そう、よかったね、と言ってあげたいのは山々だが、残念だ。

お前はすでに食欲という欲望に振り回されているコトにまったく気付いていない。

仕事から帰宅後の開口一番は「腹減った」。

飯が出来上がるまでの1時間、台所周りをウロウロ。

「ご飯まだ？」とピーピー五月蝿い。

ツバメの子でもおとなしく待ってるぞって話だ。

で、ご飯は大盛り2杯で。

食後にポテチ1袋。

アイスも2本。

寝る前にはパン1個。

休日ともなると午後3時くらいから晩飯の話をしてくる。

トンカツの申し出を断ると激しく機嫌が悪くなる。

焼肉って言葉に鋭く反応。

マイウーかお前は。

タバコの煙のように迷惑極まりない。

「あんた、禁煙の基本形ってほどに肥えるぞ絶対」と注意しても、

「え？体重とか全然変わんないよ。大体、禁煙したら太るってのは喫煙者の言い訳だぜ〜」

で、カチンときたんでワタシも策略。

こうなりゃ、ころっころにしてやろうと、毎日スナック菓子だのを、買ってきてるって訳。

で、霜降りにしてお前を食ってやろうって話。