三十路女は何処へ行くのか

■キオクの隙間

飲みまくーり　の　食いまくーり。

お調子海苔はいくつになっても海苔続ける。

そこでは誰もが壇上を狙う表現者。

いかに旦那がイカレているかを表現。

いかに子供がアホなのかを表現。

いかに男と出会えるか焦っているかを表現。

いかにダメダメな男と出会ってしまったかを表現。

いかに仕事で大誤爆をかましてしまったかを表現。

いかに自分が見事に落ちてしまってるかを表現。

その後は相手の弱点を激しくつっこみ合うオチへと続き、
ぐはーと笑い、
ぐおーと叫び、
ぐわーと泣く。

くだらない。実にくだらない。
これぞ酒宴の醍醐味である。
翌日必ず訪れるであろう自己嫌悪も、時間が薬になってくれるさー（沖縄風）と言う自分勝手な思い込みで草の根まで引きちぎる勢い。

しかし今回はちょと違った。
ほとんど意識不明の状態ではあったが、一部キャラ設定に変更が生じた。

卒業すぐに結婚、4度の出産、旦那の両親と同居、毎日が家事育児の戦争状態で、テレビを見る時間さえ無く、唯一の楽しみーが深夜に飲むビール1?のA子が、【天皇家】について深い造詣を持っていた事だった。しかもそれは幼少の頃からであり、歴史と絡めた天皇家のお話を切々と話し出し、私らはもうへぇーへぇーと日頃おバカ扱いしていた事を謝らざるを得ない状況へ。

その勢いにもう1名。もと某国の国籍で今は日本人として自他ともに認識され、日頃も憂国的思想を持つ女史の「ちょっと日本人頑張ろうぜ。あたしは日本しか愛せないし、愛さないし、愛したいぜ」と重めなメッセージに、
各自のメンタリティに火が付いたのか、
ただ単に酔っ払いのピークに至ったのかはよー判らんが、
日本人としてどう生きるべきか的な話になり、
この国を守るためには私達はどうするの　とか、
拉致被害者助けたい　とか、
実はワタシはアサリ買ってないぞ　とか、
えワタシもだぜ　とか、
てか、こんな話しててもやっぱ頭わりー　とか、
ああでも気持ちだから、気・持・ち　とか、
日ーの丸！日ーの丸！みたいな。

傍から見たらこの女どもヤヴァイんじゃねえのチックな集団と化す。
確かにヤヴァイ。

こんな話を呑み屋で繰り広げられるもの女だからなのかも知れない。
運よく敵はいなかった。

しかし何処へ行こうって話だったんだ。
次回のテーマは何になるのだろうか。
怖くなってきた。

さすがに今回は腹いっぱいでトイレで吐いた。
けど、イビツながらも存在した一体感は爽快だった。
キオクの一部ではあるけど。
もちろん自己嫌悪も忘れない。
まあ今週で消えるでしょう。