オワカレノヒ

2002年6月1日
サヨナラ
アリガトウ
マタアエルトイイネ

実家のワンコが他界。

短い間ではあったが、彼女の存在は大きかった。殺伐とした我が家に小さくとも温かい灯りをともしていてくれたのは確かだ。

あっという間だった。

病院の小さな台の上で、
最後に一度こちらを見つめて、
どこかに吸い込まれてしまうように、
呼吸を止めた。

そして彼女はただの塊になってしまった。

人間以外の動物たちは死をすんなり受け入れる。
素直というのはこういうことか。

今まで色んな動物と出会って、
色んなお別れをしてきたけれど、
いつもそう思う。

「きっと苦しみは少なかったはず」
と、いかにも人間が言う台詞で互いを慰めあったりもしたけれど空しいだけだった。

斎場の動物用の焼却炉の小さな煙突から立ち上る無色の煙をながめながらサヨウナラとアリガトウを言った。

毎朝5時に起きて散歩、休みの日には一緒に外出をして、家族から「ありゃ男は出来んな〜」と言われ、「男なんかよりも大切な存在」と答えていた妹が大粒の涙をボロボロ流しながら、でもちょっと笑いながら、
「しばらく喪に服す」
と言った言葉が、何故か皆を和ませた。




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